COLUMNお役立ちコラム

2023.08.14 お役立ち情報

介護施設における見守りの重要性とは? 安心と尊厳を保つ関わり

介護施設におけるご利用者の健康と安全の確保は、介護職の重要な仕事の一つです。
ここでは、介護施設における見守りの目的とコツ、そして安心と尊厳を保つ関わりについて考えます。
ご利用者のニーズを察知し、安心して過ごしていただくための方法や、
緊急時の対応や見守りツールの活用について知ることができます。

目次

1.介護施設における見守りとは?

2.見守りのコツ

3.緊急時の対応方法とは?

4.介護施設で便利な見守りツール

5.まとめ

 

 

1.介護施設における見守りとは?

●介護施設の見守りには目的がある

介護施設における見守りは、介護職がご利用者様の近くについて、いつでも援助できるような状態をとることです。
見守りはご利用者の安全と快適な日常生活を確保するために極めて重要な役割を果たします。
そんな見守りの目的の中から、特に重要なものをご紹介いたします。

●求められていること、必要な介護を察知する

ご利用者様の日常の行動や様子を観察することで、何を必要としているのかを察知することが求められます。
特定の活動の減少や増加、機能の低下が見られる場合、それに合った支援やケアを提供することが重要です。
例えば、トイレにあまり行かないことを察知した際は、便秘の可能性を考え、
食事や飲み物の内容を変更するなど、様子に応じて適切なケアを行うことが重要です。
早期にニーズを把握することで、ご利用者様の満足度を高めることができます。

●ご利用者様の能力、可能性を引き出す

見守りの目的の一つは、ご利用者様の持つ能力や可能性を最大限に引き出すことです。
自分らしく生活していただくためにも、適切な距離感で見守りを行うことが重要です。
そのためには、ご利用者様一人ひとりの趣味や特技、過去の経験や性格を理解し、
それを活かしたコミュニケーションを提供することが大切です。

居心地のよい空間を整えることで、ご利用者様の自己肯定感や生活の質を向上させることができます。

●ご利用者様を危険から守る

ご利用者様の安全を守るために、身の回りの環境や行動に注意を払うことも重要です。
ご利用者様の安全を確保できる態勢での見守りによって、
行動や状態の変化を素早く察知し、事故やトラブルを未然に防ぐことが求められます。

転倒のリスクがある方を常に視界に入れておくなど、ご利用者様の特性や状態を理解し、
安全を確保できる態勢での見守りが求められます。
このように、介護施設における見守りは、
ご利用者様の個別のニーズや状況に合わせて適切な支援を提供するための重要な手段です。
しっかりと様子を観察し、情報を取り入れながら、安全と健康、幸福をサポートすることで、
ご利用者様が自分らしく、安心できる環境をつくることができます。

 

 

 

2.見守りのコツ

見守りは、ご利用者様の健康と安全を確保するために欠かせない役割です。
ここでは、見守りを効果的に行うためのコツを紹介します。

●健康状態の把握

ご利用者様の普段の健康状態や身体機能の変化を確認し、意識しておきましょう。
食事摂取量や排泄の状態、体温などの観察を通じて普段の様子を知ることで、変化にいち早く気づくことができます。
これにより、早期に問題に対処することが可能となります。

●ひとりひとりのニーズへの理解

ご利用者様一人ひとりのニーズは異なります。
ひとりで過ごしたい方もいれば、積極的なコミュニケーションを求める方まで様々です。
コミュニケーションと観察を通じて、ご利用者様が何を必要としているのか、
どのような支援が求められているのか
を理解しましょう。
また、介護記録を見返したり、他の職員から自分の知らないご利用者様の様子を
聞くことによっても、ご利用者様への理解が深まります。
趣味や興味、日常の習慣などを把握することで、相手を尊重し、その方に適した見守りを提供できます。

●ご利用者様の生活パターンを理解する

ご利用者様の日常の行動パターンや生活スタイルを注意深く観察しましょう。
これによって、将来のニーズや問題を予測することができます。
特定の時間に特定の行動が見られる場合、そのタイミングでのサポートやケアを準備することで、よりご利用者様の安全を守りやすくなります。
夕方になるとご利用者様がふらつきながら歩くことが多いと把握しておけば、
早めに夕食の準備を済ませておき、転倒しそうになった際は支えられるよう手を空けておくなど、計画的なサポートが可能です。

●適切な距離感で見守る パーソナルスペースの理解

ご利用者様にとって心地よい空間をつくるためには、パーソナルスペースを意識することが効果的です。
以下の距離感を必要に応じて調節することで、ご利用者様が自分らしく過ごせる見守り方ができます。

密接な間隔 0~45㎝
至近距離感で相手の体温などを感じることができます。
距離約0~45センチメートルで、最も親しい人に許される空間です。

個体間隔 45㎝~1.5メートル
親しい人や心を許した人に対して認められ、手を伸ばせば触れることができる間隔です。
相手の表情を適切に読み取れる距離とされています。

社会的な間隔1.2メートル~3.5メートル
知らない者同士が会話するのに向いており、通常の会話ができる間隔です。

公共の間隔 3.5メートル以遠
スピーチをする際の間隔です。この距離では他人の存在感はあまり気になりません。

距離感が近いほど、ご利用者様の様子をよく見ることができますが、
ご利用者様によっては気疲れをしたり、監視されているような感覚になることもあります。
ご利用者様との関係性によっても過ごしやすい距離感が変わるため、個別に意識することが重要です。

見守りはご利用者様の健康と安全を守るために非常に重要です。
心身機能の把握や個々のニーズの理解、行動の変化を予測する力を磨くことで、
より質の高いケアを提供できるでしょう。
ご利用者様をよく理解することで、適切な関わりの形も見えてきます。

 

 

 

3.緊急時の対応方法とは?

緊急時の的確な対応は、介護職の重要な役割の一つです。

●安全を確保して二次的な事故を防ぐ
緊急時においても、介護職員には冷静な判断が求められます。
まずは事故があったご利用者様が安静にできるよう対処します。
そして、他のご利用者様にも続いて同じ事故が起こらないよう、安全を確保します。

●その場を離れずに応援を呼ぶ
現場に残ることで、ご利用者様の状況を的確に把握し、適切な対応が可能です。
緊急事態においては基本的に、ご利用者様のそばを離れず、大声で助けを呼びましょう。
ご利用者に対しても安心感を与えるために、適切な声掛けを行いながら対応します。

●119番通報や、病院への連絡を行う
出血や呼吸困難など、急を要する際は、救急車の要請や看護師への連絡を行います。

●救急車が来るまでに状況を整理する
救急車が到着するまでの時間で、ご利用者様の状況や症状をできるだけ正確に把握し、
医療スタッフへ伝達する情報を整理しましょう。
発見から現在までの状態、服薬の情報などを的確に伝えることで、適切な医療措置を早く受けることができます。
施設によってはこれらの情報がファイリングされている場合もあるため、
緊急時に備えて事前に確認しておきましょう。

緊急時の対応は、迅速かつ正確な情報提供、冷静な判断が求められます。
介護職員として、常に緊張感を持ちつつも、しっかりと手順に従って行動することで、
ご利用者様の安全と健康を守る役割を果たすことができます。

 

 

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4.介護施設で便利な見守りツール

介護施設において、ご利用者の健康と安全を確保することは重要ですが、
他の業務との兼ね合いもあり、どうしても目が届かない場面もあります。
ここでは、そんな際に利用される見守りツールについてご紹介いたします。

●介護施設の見守りツール:カメラ

カメラを設置することで、変化や異常を素早く把握し、早期に適切な対応を行うことが可能です。
また、夜間や特定の時間帯におけるご利用者様の様子を把握するための手段ともなります。

●介護施設の見守りツール:センサーマットや人感センサー

センサーマットや人感センサーを導入することで、ご利用者様の動きや活動状況を察知することができます。
センサーマットはベッドや車椅子に敷かれ、ご利用者様の移動や体勢の変化を感知します。
人感センサーは部屋全体から一定の範囲までをカバーし、ご利用者様の動きを検知します。
これらのセンサーが動きを検知すると、スタッフに自動的に通知が届き、迅速な対応が可能となります。

 

●ご利用者様のプライバシーとの調和を考える

これらの見守りツールを導入する際には、ご利用者様のプライバシーに十分な配慮が必要です。
ツールの導入や設置位置、範囲を選定する際には、ご家族の同意を得ることや、
ご利用者様ご自身との同意、信頼関係が重要です。
ツールの導入がご利用者様の安心感と健康の向上に貢献するよう、準備を進めましょう。
見守りツールの導入は、ご利用者様の安全と快適な生活をサポートする手段です。
充分プライバシーに配慮したうえで、必要に応じてご利用者様の安全を守るために利用しましょう。

 

 

 

5.まとめ 介護施設における見守りは

介護施設では、見守りを通じて安心と尊厳を保ち、
適切な支援とケアを提供することが求められます。
見守りの目的はご利用者様が求めていることを察知し、ご利用者様の能力を引き出し、安全を守ることです。
見守りを行うためのコツは、心身機能の把握や個々のニーズ、性格や行動の理解です。
介護施設では、目が届かない場面もあるため、見守りツールの導入が役立ちます。
見守りカメラやセンサーマットなどのツールは、
プライバシーに配慮したうえで安全と快適な生活を支える手段として活用することが大切です。

介護施設における見守りは、ご利用者の健康と安全を守る大切な業務です。
個々のニーズに合わせた適切な支援やケアを提供するために、
確かな観察力と適切な判断力を持ち、安心と尊厳を保つ関わりを大切にすることが重要です。

 

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